ファイルサーバーをミラーリングすべき理由とは?具体的な方法も解説!
ファイルサーバーをミラーリングすることで、万が一、システムに障害が発生しても継続して運用することができます。
本記事では、ファイルサーバーをミラーリングするメリットや方法などについて解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
ファイルサーバーにおけるミラーリングの仕組みは?活用すべき2つの理由を解説!
ミラーリングとは、コンピューター内のデータを同時に別の記憶装置に書き込み、ハードディスクを2重化すること。
そして、ファイルサーバーで可能なミラーリングは、複数の記憶装置に同じデータを同時に記録するハードディスクを2重化することを意味します。
ここでは、ミラーリングの仕組みと合わせて活用すべき理由についても解説しています。
ミラーリングの仕組み
ミラーリングは、ハードディスクの機能を分散させるRAID1に該当します。
RAIDにて構築することでデータの可用性や冗長性、信頼性が担保できますが、ミラーリングもシステムを2重化させてデータの保全性を高めるための施策の1つ。そもそもミラーリングの仕組みとは、同じ内容を同時に2ヶ所で反映させることです。
そのため、複数の記憶装置に同じデータを同時に記録してハードディスクの2重化することも、複数の表示機器に同じ内容を同時に映し出す機能のこともミラーリングと呼びます。
例えば、スマートフォンの画面をテレビの画面に表示させる機能のことも、ミラーリングです。こちらのミラーリングは、方法を知っていれば、みんなで集まって大画面で動画やゲームを楽しむのに役立ちますし、スマートフォンだと文字や画像が小さすぎて見えないという高齢者の方にとって便利な機能です。
ファイルサーバーで活用すべき理由
ファイルサーバーにおけるミラーリングのやり方を理解していれば、どのようなことで役立つのでしょうか。
結論からいえば、複数の記憶装置に同じデータを同時に記録してハードディスクの2重化するミラーリングは、下記のような対処で役立ちます。
- 可用性を保持できる
- データの消失を防止できる
それでは、詳しくみていきましょう。
可用性を保持するため
可用性とは、そのシステムが継続して稼働できる度合いや能力のこと。可用性が高いと、サービスの提供が不可能になる状態に陥ることが少なく、安定してシステムを利用することができます。
ちなみに可用性と機密性(外部に流出しない状態)、完全性(正確かつ最新の状態)は情報管理の3原則といわれており、ミラーリングをすることによって何らかのシステムトラブルが発生しても稼働が継続できます。
つまり、ファイルサーバーの耐久性が向上するということです。
データの消失を防止するため
ミラーリングは、常に2重システムで同じデータが保存されます。
そのため、ファイルサーバーで保管していたデータが何らかの原因で消失しても復元とシステムの早期復旧が可能です。
常に同じタイミングでデータ保存が行われるため、消失の原因がデータの上書きや削除であれば、どぢらも失われている可能性があるため注意が必要。しかし、万が一の際の備えとなるため活用することをおすすめします。
ファイルサーバーをミラーリングしたい!レプリケーションとの違いも解説!
ミラーリングと似た仕組みに、レプリケーションがあります。
実際、レプリケーションでも同じ対策ができますが、違いについて分からない方もいることでしょう。
ここでは、その違いやファイルサーバーをミラーリングする方法を紹介します。
ミラーリングとレプリケーションとの違い
レプリケーションは、コンピューターなどで管理するデータ集合の複製を別のコンピューター上に作成し、複製側にもネットワークを介して常に内容の情報を同期すること。
同じデータを作るということは同じですが、ミラーリングは同一システム内に同時に書き込むところに違いがあります。
それに対して、レプリケーションでは独立したシステム環境へ同期するによってデータが上書きされます。
可用性についてはそれほど大きく変わりませんが、レプリケーションはハードウェアも含めて同じシステム環境を複製するため、障害が発生してもデータ喪失の被害を最小限に留めることが可能。
ミラーリングよりも優れていますが、同じ環境を2つ作成するため、ミラーリングより高いコストがかかります。
ファイルサーバーをミラーリングする方法
各メーカーがミラーリング専用ツールをリリースしているため、ベンダーサービスを利用することも方法の1つですが、コストパフォーマンスを考慮すると費用はなるべくかけたくないことでしょう。
Microsoft社がオープンソースで展開しているWindowsサーバーを利用して、各ベンダーが展開しているミラーリングツールを導入すれば無料で施策が可能。その手順は、下記のとおりです。
- Visual C++パッケージをインストールする
- 新規でCドライブ直下にミラーリング専用フォルダーを作成する
- 各ベンダーのWindowsサーバー向けミラーツールフォルダーにダウンロードする
- ファイルをセットアップする
ミラーリング目的で使えるNASや外付けHDDも各メーカーからリリースされているため、そうした機器を利用することもおすすめ。
より複雑な構造でデータ保護を目的にミラーリングを検討している場合は、コンピューター関連の専門サービスに構築や設定、データの移行をしてもらいましょう。
ファイルサーバーのミラーリングについてのご相談はこちら。
さいごに|ファイルサーバーをミラーリング構築しよう!
今回は、ファイルサーバーのミラーリングについて解説してきました。
可用性の保持やデータ消失を防止するためにはおすすめの手法ですが、膨大な容量が必要となるためコストパフォーマンスが低下しやすいことは留意しておきましょう。
ぜひこの機会に、ファイルサーバーのミラーリングを構築してみてはいかがでしょうか。
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