UTMはもう古い?その根拠を否定する3つのポイントを解説!
従来のネットワークセキュリティ対策といえば、ファイアウォールが主流でした。
その後、脅威の多様化によりUTMのような多層防御を軸に、セキュリティ対策をするケースがみられるようになりました。
しかし、UTMはもう古いといわれています。
結論からいえば、「UTMはもう古い」ということはなく、未だ現役でセキュリティ対策としては有効な手法です。
本記事では、なぜUTMはもう古いという意見があるのか、その社会的背景などについて解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
UTMはもう古い?そう言われている社会的背景について考察!
「UTMはもう古い」といった意見があるのは、上手く使えていない中小企業が多いという社会的背景が大きく関係しています。
UTMには、多層防御といういくつものセキュリティ機能が集約されています。
コラム:UTMの多層防御とは?その仕組みと有効な理由を解説!
機能は充実していますが、ケースによってはすべての機能を動作させてしまうことで、システム処理や通信スピードが低下。結局、稼働しているセキュリティ機能は、1~2つというケースも少なくありません。
また、うまく使えていない中小企業が多いことを理由に、管理・運用に専門知識が必要となることも背景として挙げられます。
大企業であれば専門の部署を置くことができますが、社員数が増えればそれだけ人件費がかかります。
専門家を雇ったり、専門部署を設置するということは、中小企業では困難。
そうした理由から、UTM導入しても使いこなせず、セキュリティソフトと組み合わせれば十分との考えから「UTMはもう古い」という意見がみられます。
UTMはもう古い!その根拠を否定する3つのポイントについて解説!
「UTMはもう古い」という意見がある理由には、前述したとおり、使いこなせていないケースがみられることが背景として挙げられます。
つまり、「古い=対策できない」ということではありません。
また、UTMはもう古いという根拠を否定する理由は、下記のとおり他にもあります。
- セキュリティ対策の人的負荷が軽減できる
- 刻々と変化する脅威に対して柔軟な対応ができる
- セキュリティ対策への費用対効果が大きい
ここでは、UTMはもう古いという根拠を否定する、これら3つのポイントについて詳しく解説しています。
セキュリティ対策の人的負荷が軽減できる
管理・運用に専門知識が必要となるUTM。専門家・専門部署を置くことができない中小企業だと、社員の人的負荷が高くなってしまいます。
しかし、逆にUTM導入によって人的負荷が軽減できるケースもあります。
例えば、クラウド型UTMは、セキュリティ対策を委託できます。
日々の「ログ監視」「設定変更」「月々のレポーティングやアドバイス」など、セキュリティ運用のすべてを委託できるため、人的負担の増大防止が可能。また、専門家・専門部署を置くよりもコストがかかりません。
このことから、未だセキュリティ対策としては有効な手段であり、UTMはもう古いという意見を否定できます。
刻々と変化する脅威に対して柔軟な対応ができる
悪意のある第3者による脅威の性質は、刻々と変化しています。
セキュリティソフトと組み合わせることで対策強化できますが、前日までできていたのが性質の変化によって翌日には対応できなくなる可能性があります。
しかしUTMなら、毎日刻々と変化するインターネット上の脅威に対して柔軟な対応をすることができます。
このような特性からみても、UTMはもう古いという意見を否定できるでしょう。
セキュリティ対策への費用対効果が大きい
UTM導入には、それなりにコストがかかります。
しかし、複数のセキュリティソフトや機器を組み合わせて対策するなら、UTMの方がお得。UTM導入でコストが割高になってしまうケースは、オフィスの環境に合わない機能と価格で選んだ場合です。
環境に合ったUTMを選べば、すべての機能を作動させても、システム処理や通信スピードの低下に繋がることはありません。
例えば、クラウド型UTMを選べは、下記のことからより費用対効果が大きくなります。
- 機器を購入する必要がない
- メンテナンスの必要がない
- 買い換えがない
- 故障しない
- 必要な機能だけ追加できる
セキュリティ対策における費用対効果からみても、UTMはもう古いという意見を否定できます。
さいごに|UTMはもう古い!という情報に惑わされないよう注意!
「UTMはもう古い」という意見があること、そして、そのような意見が出た理由の1つである「UTMを使いこなせない企業が存在する」ことも事実。
しかし、機能的に古くて、悪意のある第3者からの脅威にUTMでは対応できないということではありません。
また、「クラウド型にする」「自社の環境に合ったUTMを選ぶ」ことで、中小企業でも容易に使いこなせます。
UTMは、第3者からの脅威に対して有効なセキュリティ対策の1つです。
「UTMはもう古い」という情報に惑わされないように注意してください。
UTM
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