UTMの使い方は?導入までの流れと事例を紹介!
大規模企業だけでなく、小中規模の企業もサイバー攻撃のターゲットにされる可能性があるため、何らかのセキュリティ対策はしておくべきです。
その対策としておすすめなのがUTMですが、正しい使い方をしていなければ、導入した意味がありません。
本記事では、UTMの正しい使い方や導入の流れなどについて解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
UTMとは?正しい使い方について解説!
UTMとは、これまで複数の機器で分散して行っていたセキュリティ対策を、複数の機能が搭載された1つの機器に集約してネットワーク対策できる仕組みを持ったシステムのこと。日本語に訳すと「統合脅威管理」です。
コラム:UTMとは?導入のメリットやデメリットを詳しく解説!
セキュリティ性能の高い機器を導入すれば、さまざまな場面での対策を行うことが可能になります。
例えば、UTMは社内ネットワークへの出入り口でブロックし、悪意のある第3者からのサイバー攻撃を防ぎます。
そのため、UTM機器の配下にサイバー攻撃から守りたい機器を配置するような使い方をしていなければ、せっかく導入しても意味がありません。
UTMは、接続されたすべての機器を、サイバー攻撃から防いでくれます。
つまり接続する前の機器は守ってくれないため、UTM機器の前にネットワークと繋がったパソコンやプリンタ・複合機などを配置していると、それらは外部の脅威から守ることができないということです。
UTMの使い方と導入までの流れを解説!
UTMは、配置する場所や導線さえ間違えなければ、正しく運用管理することが可能。そもそも、UTMを導入する必要がありますが、主な使い方から導入までの流れは、下記のとおりです。
- UTMの選定
- UTMの導入と設置
- UTMの設定
それでは、詳しくみていきましょう。
ステップ①|選定
まずは、導入するUTMを選定しなければなりません。
その際に重要なのは、使用する機器だけでなく、サービス提供事業者も含めて選定することです。
まず使用する機器は、
- 必要とする機能があるか
- 基本スペックはどうか
- 価格は妥当か
といったことを基準にするとよいでしょう。
機器はUTMの取扱店・販売店・代理店などで購入可能ですが、リースする方法もあります。
そしてサービス提供事業者の方は、運用を続けていける月額料金やサポート体制など基準にして選びましょう。
また、導入の相談をした際に、内容や使い方をしっかり説明してくれて、明瞭な見積もりを提示してくれるサービス提供事業者はおすすめです。
ステップ②|導入・設置
機種と業者を決めて契約後、業者と導入日程の打ち合わせをします。
その後導入・設置となりますが、設置を自分たちで行う場合は、事前にUTMの接続図を作成しておくことをおすすめします。
接続図とは、設置されている機器の全体的な接続をわかりやすく表現した設計図のこと。そして、UTMを設置するうえで大切なのは、配置する位置です。
接続図を用意しておけば、配置ミスでUTMが正しい使い方ができなくなることが防げます。
自分で行うのが難しいようなら、設置も合わせて契約を結んでおくか、専門業者に依頼しましょう。
ステップ③|設定
UTMは、インストール作業が不要なため、導入・設置は自分で行うことが可能。しかし、インストール作業はなくても、初期設定は必要です。
この初期設定に誤りがあると、社内ネットワーク全体に影響が出る可能性があります。
マニュアルを見ながら自分で設定することも可能ですが、システムに詳しくない場合は、設置と合わせて業者に依頼すると安心です。
UTMの使い方の事例を紹介!
導入して正しく使うことによって、UTMでできることを、下記3つの事例で紹介します。
<事例①>
自社のメールアドレスから外部へ大量の「スパムメール」が送信、また「なりすましメール」の被害にあっていた企業が、UTM導入によってウィルスメールが届くことがなくなりました。その後、業務の効率が上がり、セキュリティも向上しました。
<事例②>
UTM導入により、自宅と会社のネットワークをVPNで接続し、在宅勤務が可能となりました。ウィルスチェックや不正侵入検知/防御などを利用出できるため、セキュリティ面も問題なく、社外からいつでも社内ネットワークに接続ができるようになりました。
<事例③>
幼稚園のサービスとして、園児の親御さんが使える公開されたWi-Fiの必要性を感じましたが、個人情報の管理が不安なためUTMを導入しました。
事務所で使用しているネットワークとは別に、一般の親御さんたちがWi-FiでアクセスできるネットワークをVLANを使用して構築。事務所内のネットワークに、一般の方は入れないように設定しただけでなく、導入時にネットワークの入口のセキュリティが強化されたことで安心して事務所内のネットワークを使えるようになりました。
さいごに|UTMの正しい使い方を理解しよう!
正しい使い方をすれば、UTMの導入で不安だったこと、悩んでいたことが解消できます。
しかし、目的に合ったUTMを選定し、それを正しく設置・設定することが重要です。
設置・設定は、自分でも行えますが、少しでも不安があるようなら業者に依頼しましょう。
UTM
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