ローカルブレイクアウトとは?UTMにおける必要性など解説!
UTMのトラフィック軽減を目的に、ローカルブレイクアウトを実施するケースもみられます。
本記事では、UTMのローカルブレイクアウトについて解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
ローカルブレイクアウトとは?UTMにおける必要性について解説!
昨今のインターネット環境の多様化により、サーバー間のトラフィックが増大しています。
この背景から注目されている仕組みがローカルブレイクアウトですが、UTMを軸としたセキュリティ環境でも負荷分散に対して注目が集まっています。
まずは、ローカルブレイクアウトについて、詳しくみていきましょう。
ローカルブレイクアウトとは?
ローカルブレイクアウトとは、サーバー間もしくはサーバーとノード間におけるトラフィック量を分散させる仕組みのこと。
従来のサーバーを経由する仕組みとは異なり、伝送先のネットワークに直接アクセスできることからスピーディにデータ処理ができます。
その仕組みは設定によってデータが振り分けられますが、例えば事前に登録された情報とマッチすれば直接インターネット回線に解放。一方で、マッチしない情報であればクローズのVPN回線に分岐させることができます。
もともとUTMは、外部ネットワークと社内ネットワークとの間で発生するトラフィックを監視し、悪意のある情報が入ればフィルタをかけたり駆逐したりする役割を担います。
しかし、ローカルブレイクアウトによって直接インターネットを往来するようになれば、UTMの機能性が低迷することは必至。そのため、クラウドUTMの仕組みを検討するなど、何らかの対策が必要です。
UTMにおける必要性は?
UTMにおいて、ローカルブレイクアウトは必要なのでしょうか。
結論をいえば、ローカルブレイクアウトによってネットワークの負荷が分散されるため、設定導入することはおすすめ。また、データの伝送先を一元管理できるため、トラフィック管理もしやすいというメリットもあります。
つまり、一元管理したいトラフィック情報を得る仕組みとしてローカルブレイクアウトを構築しているケースもあれば、単純にネットワークの負荷分散を目的に導入しているケースもあるということ。
しかし、UTMを回避して直接ネットワーク内外をデータが往来する危険性から、セキュリティ対策の脆弱性がみられることもあるため注意が必要です。
ローカルブレイクアウト対応における注意点について解説!
UTMのローカルブレイクアウト対応について、いくつか注意すべき点がありますが、構築する際に準備しなければならないものもあります。
まずは、ローカルブレイクアウトで準備すべきことについて、詳しくみていきましょう。
ローカルブレイクアウトで準備すべきことは?
UTMでローカルブレイクアウトを実現するには、下記のものを準備しなければなりません。
- ローカルブレイクアウト機能を搭載したルータ
- 対象のトラフィック
- 宛先のドメイン名
ローカルブレイクアウトの代表的なサービスといえば、NTTの提供する「フレッツ/VPN」です。
前述したとおり、UTMにおけるローカルブレイクアウトは、ローカルネットワークの出入り口でトラフィックをチェックして伝送先を分岐させています。
つまり、UTMに繋がるVPNルータがローカルブレイクアウト機能を搭載していれば、円滑な運用が可能だということ。中小企業向けの商用ルータには、ローカルブレイクアウト機能を搭載している機種も存在します。
そのため、まずは十分な機能を搭載したハードウェアを準備しなければなりません。
ハードウェアを準備したうえで、ローカルブレイクアウトを実現するために、対象のトラフィックを宛先のドメイン名で分岐させる設定を行います。
ローカルブレイクアウトの注意点は?
UTMでローカル拠点から伝送先を分岐させるローカルブレイクアウトを行う際は、下記の内容に注意しなければなりません。
- ローカルブレイクアウト対応による帯域不足
- コストパフォーマンスの低下
トラフィック量が過剰に増大することで、帯域が不足し通常回線とともに遅延する可能性があります。
また、これを解消すべく、帯域を拡張するなどコストをかけることでパフォーマンスが低下し、思うようなトラフィック効果が得られないこともあるため注意が必要。
せっかくUTMのネットワークの負荷を分散できる仕組みにもかかわらず、逆に遅延してしまう恐れもあるため、導入時は細心の注意を払って設定しましょう。
さいごに|ローカルブレイクアウトでUTMの負荷を軽減させよう!
今回は、UTMのローカルブレイクアウトについて解説してきました。
ネットワーク帯域の分散によってUTMの伝送効率が上がり、生産性の向上も期待できます。
しかし、対象となるトラフィック量が過剰に増加することで、遅延などのトラブルが発生する恐れがあります。
このような課題は、ローカルブレイクアウトの仕組みを調整すれば改善可能。ぜひ、この機会に、UTMをローカルブレイクアウトさせてみてはいかがでしょうか。
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