UTM比較!アプライアンス型とクラウド型との違いを解説!
従来のUTMは、アプライアンス型が主流を占めていました。
しかし、クラウド型の登場により、オフィスの形態に応じて選べるようになりました。
本記事では、UTMのアプライアンス型とクラウド型との違いについて解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
UTMとは何か?アプライアンスとクラウドに分類して特徴を解説!
UTMとは何か知らないという方もいることでしょう。
UTMとは、いろいろなセキュリティ機能を1つのハードウェアにまとめてネットワーク管理する仕組みをいいます。
つまり、Unified Threat Management(統合脅威管理)の略称。企業ネットワークは様々な弱くてもろい性質を攻撃してくるウイルスやワームなどの脅威からさらされています。
上記のような脅威から守るためには、総合的なセキュリティ対策をしなければなりません。
しかし、さまざまなセキュリティ対策をしていくためには、手間や費用が発生します。
さまざまなセキュリティ対策をまとめたのがUTM。そして、UTMには、主に2種類があります。
詳しく詳しくみていきましょう。
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アプライアンス型
統合脅威管理の機能を備えたソフトウェアとハードウェアを組み合わせた製品をアプライアンス型といいます。
ネットワーク境界に設置することで中継装置の役割を担います。
Webフィルタリング、アンチウィルス、ファイアウォールなどのセキュリティ機能を1台にまとめています。
ハードウェアと一体化しているため、操作性が統一されているため運用しやすいです。
また、短期間で導入できることもメリットといえます。
長期にわたって運用する場合は、クラウド型に比べて低コストに抑えることも可能です。
クラウド型
アンチウィルス、ファイアウォール、Webフィルタリングなどのセキュリティ機能を持っており、クラウド上で利用できる製品のことをクラウド型といいます。
アプライアンス型と機能面はほとんど大差ありませんが、クラウド上でUTMを利用するため、機器を設置する必要はありません。
サービス提供会社に初期設定から運用保守まで任せられるため、導入と運用の手間が少ないかもしれません。
クラウド型の場合は、月々のサービス費用がかかるため、注意が必要です。
UTMのアプライアンス型とクラウド型との違いを4つの項目で比較解説!
UTMのアプライアンス型(装置型)は、装置を社内の設置するシステムで、クラウド型(インターネット型)はネットワーク上にシステムを構築するシステムです。
主な違いを下表にまとめました。
アプライアンス型 | クラウド型 | セキュリティソフト | |
性能 | ◎ | ◎ | △ |
価格 | △(50万前後) | △(月額3万円前後) | ◎(1万円前後) |
運用 | 〇 | 〇 | △ |
セキュリティ | ◎ | 〇 | × |
アプライアンス型と比べて、クラウド型の方が管理しやすいとされていますが、不具合発生時などの対応でデメリットが生じるケースもあるため用途や目的に合ったUTMを選ばなければなりません。
それぞれにメリットやデメリットが存在し、またオフィスの規模や業態によって異なるため、どちらがおすすめということは一概には言えません。
しかし、アプライアンス型とクラウド型の特徴を理解したうえで、判断することは最も重要。
UTMのアプライアンス型とクラウド型の特徴についての概要は「クラウド型UTMとは?メリットとデメリットを解説!」で詳しく解説しています。
それでは、具体的な違いについて、下記の4つの項目に分けて解説していきます。
- 性能
- コストパフォーマンス
- 運用面
- セキュリティ
それぞれの項目について、詳しくみていきましょう。
性能
従来のUTMは、アプライアンス型が主流であったことは前述したとおりです。
実は、アプライアンス型もクラウド型も、大きく性能に違いはありません。
しかし、UTM機種のスペックによって多少の差があるため、オフィスの規模や業態によって選ぶようにしてください。
自社が対策をしたいセキュリティ機能があるかどうかを事前に確認したうえで、選ぶとよいでしょう。
また、サービス提供会社によって対応速度やサポート体制が異なる場合があるため、確認する必要があります。
アプライアンス型は、歴史が長く運用実績が多いです。
しかし、クラウド型の場合は、歴史が浅く運用実績も少ないため、サポート体制を確認することは重要となります。
価格
UTMのコストパフォーマンスにおいて、下記のような特徴が挙げられます。
【アプライアンス型】初期費用が約50万円前後(リースの場合、月額9000円前後)
【クラウド型】初期費用は無いが月額費用3万円前後
双方にメリットとデメリットがあり、特徴にも違いがありますが、使用する期間で選ぶこともおすすめ。
12か月以内だけという限定的であればクラウド型、13か月以上使うのであればアプライアンス型がおすすめです。
自社のパソコン台数によっても価格は異なります。
大きく分けると20台以下、50台以下、100台以下で価格が異なります。
そのため、使用する期間によってはコストの差が大きくなる場合があるため、どちらを選んだ方が自社にとって低コストになるか見極める必要があるでしょう。
運用面
UTMのアプライアンス型とクラウド型の運用面における違いは、不具合時の対応や運営時の管理のしやすさが挙げられます。
アプライアンス型は、社内のローカルネットワークで運用されるため、基本的には不具合時も社内対応が可能。しかし、拠点ごとに設置する必要があるため、コストがかかりやすくなりがちです。
コストだけでなく余計な手間がかかることも考慮する必要があります。
また、事業拡大する際には、新しいハードウェアが必要となるため、追加でコストと手間が発生してしまいます。
クラウド型の場合は、クラウド上で利用可能なため、機器を設置したり設定をしたりするなどの手間は必要ありません。
拠点数が多い場合は、手間とコストを抑えやすい傾向にあります。
そのため、導入や運用はアプライアンス型に比べるとスムーズに行いやすいでしょう。
しかし、クラウド型は、他業者に委託していることもあり、故障や不具合が発生した際は柔軟な対応がとれません。
また、長期的な運用を考える場合は、アプライアンス型に比べるとデメリットが大きくなる場合もあるため慎重に判断することも重要でしょう。
運用面において、それぞれメリットとデメリットあるため、導入する際の選び方には十分注意しましょう。
セキュリティ面
インターネット上には、さまざまな種類のウィルスや不正アクセスが蔓延していますが、UTMはそれらのサイバー攻撃を駆逐してくれるシステムを搭載しています。
そんなUTMのセキュリティ面において、アプライアンス型とクラウド型に大きな違いはみられません。
従来は、ファイアウォールだけで十分とされていたネットワークセキュリティ対策ですが、現代ではUTMは欠かせない存在となってます。
機種によってスペックは異なりますが、セキュリティ面だけで選ぶことはおすすめできず、性能やコストパフォーマンスなど総合的にみて選ぶようにしましょう。
ただ、クラウド型はパスワード流出のリスク等、インターネット上で運営するので、アプライアンス型に少し劣ります。
アプライアンス型とクラウド型との違いからみる!UTMの選び方を解説!
UTMのアプライアンス型とクラウド型との違いについて、その特徴やメリット、デメリットについては前述したとおりです。
結局のところ、アプライアンス型とクラウド型は、どちらのUTMがよいのでしょうか。
結論をいえば、UTMを使用するケースとオフィスの環境によって異なります。
- 長期で使用する場合:初期費用のみ負担するアプライアンス型がおすすめ
- 24時間体制の場合:サポートが充実しているクラウド型がおすすめ
- ノート型が多い場合:社内で柔軟に拡張できるアプライアンス型がおすすめ
上記で紹介したケースは、ほんの一部ですが、最も重要なことはオフィスの掲げる目的や用途に応じて選ぶこと。
せっかく導入しても、意味をなさないケースもあるため、よく検討して選ぶようにしましょう。
深堀して、もう少し詳しくみていきましょう。
長期で使用する場合|初期費用のみ負担するアプライアンス型がおすすめ
長期で運用するなら、初期費用のみ負担してアプライアンス型を運用したほうがよいでしょう。
クラウド型は導入しやすい反面、長期的にはコストがかかりやすくなってしまうため長期の場合は、アプライアンス型をおすすめします。
24時間体制の場合|サポートが充実しているクラウド型がおすすめ
24時間体制で運用する場合は、アプライアンス型は不向きかもしれません。
クラウド型は、機器を設置せずクラウド上で運用するため、サポート体制を事前に確認して導入することをおすすめします。
ノート型が多い場合|社内で柔軟に拡張できるアプライアンス型がおすすめ
自社で使用するパソコンの数がノート型の方が多い場合は、社内で柔軟に拡張できる仕様にするべきです。
UTMとしては、アプライアンス型がおすすめです。
さいごに|アプライアンス型とクラウド型の違いを理解してUTMを選ぼう!
本記事では、UTMのアプライアンス型とクラウド型の違いについて解説してきました。
オフィスの規模や業態で、それに適したUTMは異なります。
「性能」「コストパフォーマンス」「運用面」「セキュリティ面」の4つの観点から、その特徴やメリット、デメリットなどを考察してきました。
これら4つの項目において、それぞれの違いを理解してUTMを選ぶことが重要です。
ぜひこの機会に、アプライアンス型とクラウド型の違いを理解して、UTM導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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