UTMのメーカーはファームウェアをほとんど更新しない?
- 「ファームウェアって何?」
- 「ファームウェアと似ているものとは?違いについても知りたい!」
- 「UTMのメーカーはファームウェアを更新しないの?」
- 「ファームウェアを上げることの重要性とは?」
- 「ファームウェアについて知りたいけど、どこに聞けばいいの?」
今、この記事を読んでいる方は、上記のことについて関心を持っているのではないでしょうか?
本記事では、UTMのメーカーがファームウェアをほとんど更新しない理由などについて解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
UTMメーカーはほとんど更新しない!ファームウェアとは?
最近聞く事も多くなったUTMという製品ですが、何もせずとも置いておくだけでお手軽に高度なセキュリティが組めるという優れもの!
ですが、メーカーによっては気を付けないといけないメーカーもあります。
まずファームウェアとは何ぞや?という事からご説明しますと、簡単に言えば基本動作を制御するためのプログラムです。
基本的にファームウェアはPCの周辺機器にあるものでしたらほとんど内蔵されています。
ソフトウェアの1つがファームウェアです。
JaveやC言語、アセンブリ言語などで開発されたプログラムです。
そのため、物質的に存在するわけではありません。
使用例でいうと、洗濯機を使用する際にボタンで洗い方や時間を設定します。
ファームウェアで制御されているのは、スタートボタンを押すと洗濯の動作がはじまるなどの流れです。
ファームウェアのファームの意味には、しっかりとした、硬いなどが含まれています。
また、場合によっては「F/W」「FW」などの略称で表記されることもあるため知っておくと便利です。
スマートフォン、コンピューターなどのハードウェア内のROMに組み込まれることが大半です。
そのため、機械を使用する人がファームウェアを自発的に操作することはほとんどありません。
電子機器の脳や心臓と言えば分かりやすいでしょうか?
それでもあまり理解出来ない様であれば、WindowsパソコンのWindows7やWindows10の様なOSのようなものと思ってください。
UTMに組み込まれているファームウェアと似ているシステムとは?違いについても解説!
ここまで、UTMに組み込まれているファームウェアについて解説してきました。
しかし、ファームウェアと似ていることから勘違いされやすいものもあるため注意しなければなりません。
そもそも、似ているものがあるなら違いについて知りたい方も、なかにはいるのではないでしょうか。
ここでは、似ているものについて違いも含めて解説していきます。
下記にまとめました。
- 組み込みソフトウェア
- OS
- ドライバー
それぞれ詳しくみていきましょう。
組み込みソフトウェア
組み込みソフトウェアというものがあります。家電製品、電子機器などに搭載されています。
一般的に搭載されている製品の例としては、電子レンジ、テレビ、洗濯機などです。
家電製品それぞれ特有の動作を制御するソフトウェアが搭載されています。
組み込みソフトウェアは、製品が持つ特有の機能があり、原則更新されません。
ファームウェアの場合は、変更や更新が可能です。
OS
ファームウェアの仕組みは、OSとだいぶ似ています。
共通点としては、コンピューター、電子機器などの動作を制御する大切な役割を担うソフトウェアという点です。
OSとかなり似ているため違いが分かりにくいかもしれません。
ドライバー
OSで機械を制御、認識して動くのがドライバーの役割です。
上記とは異なりハードウェア上で制御する働きをしているのがファームウェアです。
ほとんどのUTMメーカーはファームウェアを上げない!その理由とは?
さて本題ですが、ほとんどのUTMのメーカーはこのファームウェアと呼ばれるOSの様なものを最新の状態にしていない事が発覚しました。
弊社と提携のあるセキュリティに長けている企業の部長さんとお話した時のお話です。
その企業が某有名メーカーの製品の取り扱いをやめたという話を耳にしました。
詳しく話を聞くと、その企業からUTMを導入しているユーザー様から「ランサムウェアに感染したんだけど、どうなっているんだ?」というクレームが立て続けに数件あったそうです。
基本的にUTMはそこそこ価格もする業務用製品なので、ランサムウェアは全てブロックされて当然なのです。
お客様のクレームもごもっともで、原因を調べてみたらファームウェアが3年前から更新されてなく、脆弱性が放置されていたのです。
基本的に脆弱性やバグ等を改善する為にファームを上げる(更新する)のですが、そもそもファームを上げたことによりバグが出ることもあり、そうなれば数件どころかすべての製品に影響が出て、回線がパンクしてクレーム処理が終わらないという理由で上げてなかったらしいのです。
もちろん、上記の様な影響が出るからという理由で放置するのは怠慢で、数ヶ月に一回はファームを上げるべきなのです。
極論を言えば、WindowsXPを未だに使っているようなものですからね。
この事が発覚してから他のメーカーのUTMを調べたらほとんどのメーカーがファームを上げてなかったことが分かったとのことです。
ちなみに、アンチウイルスの自動更新はどのメーカーでも2・3日に1回はされています。
UTMのファームウェアを上げることの重要性についても解説!
ここまで、ほとんどのメーカーはファームウェアを上げないことについて解説してきました。
ファームウェアを上げないことは脆弱性に影響が出てしまいます。
セキュリティ対策をするうえで脆弱性やバグを改善することは重要です。
ここでは、ファームウェアを上げることの重要性について解説していきます。
下記にまとめました。
- 不具合の改善につながる
- セキュリティ上のリスクを下げる
それぞれ詳しくみていきましょう。
不具合の改善につながる
UTMに組み込まれたファームウェア自体に何かしらの不具合、バグが発生して機器が動作不良を起こしてしまう場合があります。
ケースによって異なるため、一概には言えませんが場合によってはアップデートによって不具合を改善できるかもしれません。
また、更新によっては新機能が追加される場合もあります。
ファームウェアの更新に関する通知が来た場合は、早めにダウンロードして最新の状態を保つことが大切です。
セキュリティ上のリスクを下げる
UTMのセキュリティ上のリスクを下げられるため、更新はかなり重要です。
もし脆弱性が生じてしまった場合は、狙われて攻撃される危険性があります。
システムやソフトウェアに設計上のミスなどによって起きてしまうセキュリティ上の弱点を脆弱性といいます。
アップデートを早急に実施して修正を反映させておけば、脆弱性を狙った攻撃を受けるリスクを減らすことにつながります。
脆弱性が見つかった場合、販売元の会社は修正プログラムを迅速に公開します。
UTMのファームウェアは自社でもアップデートできる?手順や注意点なども解説!
UTMメーカーがファームウェアを更新しない理由としては、上げることによるさらなる不具合を回避するためでもありました。
しかし、それでもファームウェアを上げたいという方、もしくは企業もあるのではないでしょうか。
あまりおすすめしませんが、自社で実施できないこともありません。
ここでは、Sophos XG Firewallのファームウェア「SFOS 15.01.0 MR-3」 を例に挙げて解説していきます。
ファームウェアの アップデート方法
今回、例に挙げたSophos XG Firewallのファームウェア「SFOS 15.01.0 MR-3」のアップデート手順は、下記のように進めます。
- アップデート前の前準備としてバックアップをとる
- ファームウェア(インターネット接続/ファームウェアバージョン)の確認
- 手動アップデートの実行
- ファームウェアのインストール
- 動作確認
- 再起動後の確認
まず、アップデート前に必ず現在の設定のバックアップを作成しましょう。
バックアップは、管理画面の「バックアップとリストア」から取得可能。万が一、アップデートに問題が発生した場合でも、設定を復元できます。
次に、ファームウェアのバージョンを確認します。
管理インターフェースにログイン後、「システム」から「バージョン情報」で現在のファームウェアバージョンを確認。もし「SFOS 15.01.0 MR-3」の更新が必要なら、アップデート手続きを開始します。
ファームウェアのアップデートには、まずインターネット接続が正常であるが前提です。
その後、「システム」「アップデート」「ファームウェアアップデート」に進み、「アップデートを確認」を選択します。
利用可能なアップデートが表示された場合、インターネット経由で自動的にファームウェアがダウンロードされます。
手動でファームウェアを更新する場合、Sophosの公式サイトから「SFOS 15.01.0 MR-3」のファームウェアをダウンロードし、管理画面の「ファームウェアアップデート」からファイルを選択すればアップロードできます。
アップデートが開始されると、進行状況が表示され、完了後にデバイスが自動的に再起動。その後、システムが正常に動作しているか確認します。
再起動後は「ダッシュボード」からファームウェアのバージョンが「SFOS 15.01.0 MR-3」に更新されていることを確認し、すべての機能が問題なく動作しているかをチェックしてください。
アップデート中はネットワーク接続が一時的に切断される可能性があるため、業務時間外やメンテナンスのタイミングで実施することをおすすめします。
また、アップデート後には動作確認を忘れずに行い、問題がないか要チェックです。
ファームウェアをアップデートする際の注意点
自社でUTMのファームウェアを上げる(アップデート)する際には、下記の点に注意しなければなりません。
- アップデート中のネットワーク環境
- バックアップの取得
- ファームウェア自体の互換性
アップデート中はネットワーク接続が一時的に切断されるため、業務時間外やメンテナンス時間に行うことをおすすめします。
また、何か問題が発生した場合に備えて、バックアップは必ず取っておきましょう。
設定やログ、証明書などの重要な情報を保存しておくと安心です。
他、今回のSophos XG Firewallでいえば、モデルに合ったファームウェアをダウンロードしてください。
もし誤ったファームウェアをインストールすると、デバイスに不具合が生じることがあるため注意しなければなりません。
【関連記事】
ファームウェアについて知りたい!どこに聞けばよいの?
ここまで、ファームウェアを上げることの重要性について解説してきました。
しかし、なかには言葉だと難しく感じるし、ファームウェアがよくわからなくて正直、詳しい方に話を聞きたいという方もいるのではないでしょうか。
また、UTM導入にあたり不安な方もいることでしょう。
そんなときは、専門的な知識を持ったスタッフがいる専門業者にお任せするのがおすすめ。株式会社じむやでは、UTMのファームウェアなどに関するお悩みにすぐに対応可能です。
さいごに|UTMのファームウェアは数か月に1度は更新をしたほうがよい!
今回は、UTMのメーカーがファームウェアをほとんど更新しないことについて解説してきました。
大半のUTMメーカーがファームウェアを最新の状態にしていないのが現状です。
更新をしないままだと脆弱性やバグなどを改善することに影響が出るため、更新したほうがよいです。
最低でも数か月に1回は更新をするべきでしょう。
UTMのファームウェアを上げることはセキュリティ対策の観点からも必要です。
本記事がUTMのファームウェアについて知りたい方のお役に立てば幸いです。
UTM
最新記事 by 堀田直義 (全て見る)
- BizBox UTMの価格と評判を徹底考察!格安でも高性能? - 2025年2月15日
- UTMとセキュリティスイッチの違いとは?費用対効果を比較解説! - 2025年2月11日
- UTMのメーカーはファームウェアをほとんど更新しない? - 2025年2月6日
- ソフォス(Sophos)のUTMの特徴は?評判について考察! - 2025年2月6日
- ヤマハのUTMの特徴は?口コミや評判など徹底考察! - 2025年2月6日