零細企業がUTMを導入するメリットとは?事例や導入手順についても解説!
零細企業にとって、限られたリソースで効率的にセキュリティを強化することは大きな課題のひとつ。
インターネットを通じた脅威が日々増加するなか、情報漏洩やサイバー攻撃への対策を怠ることは企業存続に関わる重大なリスクとなり得ます。
このような悩みを抱える零細企業にとって、UTM(統合脅威管理)は非常に有効な解決策となりおすすめです。
本記事では、零細企業がUTMをどのように活用して成功を収めたかの具体例を紹介し、その成功の秘訣についても詳しく解説します。
最後まで読むことで、UTM導入の具体的な手順や導入後のメリットを理解し、自社のセキュリティ強化に役立てることができるでしょう。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
零細企業とは?UTMの必要性についても解説!
零細企業は、一般的に従業員が5名以下もしくは、年商1,000万円以下の企業といわれています。
中小企業と比べても規模が小さく、業務内容も最小限に詰め込まれており、ネットワークにおけるセキュリティの必要性は本当にあるのでしょうか。
結論からいえば、零細企業といえども、重要な情報を保護する観点からUTMなどでセキュリティ対策しなければなりません。
そもそもUTMとは何なのでしょうか。
詳しくみていきましょう。
UTMの特徴
UTM(Unified Threat Management)は、複数のセキュリティ機能をひとつのデバイスに統合した仕組み。
ファイアウォール、侵入検知・防止システム(IDS/IPS)、アンチウイルス、スパム対策、コンテンツフィルタリング、VPN(仮想プライベートネットワーク)などが含まれます。
これらの機能を一元管理することで、多層防御の仕組みからセキュリティの強化と運用管理の効率化が図れます。
零細企業におけるUTMの必要性
零細企業は、大企業や中小企業と比べてリソースが限られているため、コストパフォーマンスの高いセキュリティ対策が求められます。
UTMは、多機能かつ手軽に導入できるため、零細企業にもおすすめです。
サイバー攻撃の標的になりやすい中小企業にとって、包括的にセキュリティ対策が行えるUTMの導入は今の時代、必須といえるでしょう。
零細企業のUTM導入事例は?3つの成功事例で紹介!
零細企業でUTMを導入した事例を下記3つの業態にて解説しています。
- 飲食業
- 製造業
- サービス業
それでは、成功事例について詳しくていきましょう。
成功事例①|飲食店のUTM導入
飲食店では、顧客情報や予約管理システムをオンラインで運用しており、セキュリティの脆弱性が問題となっているケースも少なくありません。
UTMを導入することで、ファイアウォールとアンチウイルス機能により、不正アクセスやマルウェアからの保護を強化することも可能。また、VPN機能を活用して、安全なリモートアクセスが可能となり、飲食店における管理業務の効率化も実現できるようになります。
成功事例②|小規模製造業のセキュリティ強化
小規模製造業の事例として、重要な設計データや顧客情報が外部からの攻撃に対して脆弱な零細企業を例に挙げます。
UTM導入後、IDS/IPS機能により侵入の試みが早期に検知されるようになり、被害を未然に防ぐことも可能。コンテンツフィルタリング機能を使用して、従業員のインターネット使用を管理し、業務に集中できる環境をつくり出せます。
成功事例③|地域密着型サービス業の取り組み
地域密着型サービス業を運営している零細企業では、顧客との信頼関係が重要。UTMを導入することで、スパムメール対策が強化され、顧客とのコミュニケーションがスムーズになります。
また、アンチウイルス機能により、従業員のパソコンがマルウェアに感染するリスクを低減し、業務の中断を防ぐこともできます。
零細企業においてUTM導入が成功する秘訣とは?
零細企業においてもUTM導入の成功への秘訣は下記のとおりです。
- 規模に合ったUTM機器を選ぶ
- リースを活用したコスト削減
- 導入後の運用保守
詳しく見ていきましょう。
オフィスの規模に合ったUTM機器を選ぶこと
UTMを導入する際の第一歩は、零細企業特有の規模感に合った適切な機器の選定です。
零細企業にとって重要なポイントとして、コストパフォーマンスの高い製品を選ぶことが挙げられます。
市場にはいくつものUTM機器があり、それぞれに特徴があるため、選定の際には、下記ポイントを考慮することもおすすめです。
- セキュリティ機能の充実度
- 導入と運用のコスト
- サポート体制
- 業務の拡張性
まず、必要なセキュリティ機能(ファイアウォール、IDS/IPS、アンチウイルスなど)が揃っているかを確認します。
次に、初期費用だけでなく、ランニングコストや保守にかかるコストも考慮しなければなりません。
日本語対応のサポートがあるかは重要。他、技術的な問題に迅速に対応できるかもチェックします。
また、将来的なビジネス拡大に対応できるか、必要に応じて機能を拡張できるかもUTMを選ぶ際のポイントです。
リースを活用してコスト削減する
UTM機器の購入は一時的に大きなコストを伴うため、零細企業にとっては負担が大きい場合もあります。
そんなときに有効なのが、リースの活用。利用することで、下記のメリットがありおすすめです。
- 初期費用の軽減
- 最新機器の利用
- 経費計上の容易さ
一度に多額の費用を支出する必要がなく、月々のリース料金で済むことはメリットのひとつ。契約期間終了後に新しい機器に更新できるため、常に最新のセキュリティ対策を維持できます。
また、リース料金は経費として計上しやすく、財務管理がしやすくなります。
リースを活用する際は、契約内容をよく確認し、長期的なコストとメリットを見極めることが重要です。
導入後の運用保守
零細企業にてUTMの導入が完了した後も、適切な運用とメンテナンスは不可欠です。
UTM機器は、定期的にアップデートしなければなりませんし、設定の見直しも必要です。
零細企業におすすめするUTM導入の方法とは?具体的な手順まで解説!
ここからは、零細企業におすすめのUTM導入について具体的な手順と、補足点について触れていきます。
大まかには、下記の方法と手順を踏みます。
- 計画の立案
- 企業内における導入事項の共有と従業員への教育指導
- 導入後の評価
このような流れを踏むことでUTM導入への準備が整い、導入後のトラブルも未然に防ぐことができます。
それでは、詳しくみていきましょう。
導入計画の策定
零細企業においてUTM導入の成功は、詳細な計画策定とリスク評価にかかっています。
まず、導入の目的や期待する効果を明確にし、計画を立てることが重要。下記のステップを踏むとよいでしょう。
現状のセキュリティ評価
現在のセキュリティ状況を評価し、脆弱性やリスクを特定します。
導入目標の設定
UTM導入によって達成したい目標(例えば、不正アクセスの防止、データ保護の強化など)を設定します。
予算の決定
導入に必要な予算を見積もり、コストを管理します。
リスク評価
UTM導入による新たなリスク(例えば、誤設定による業務停止など)を評価し、対応策を考えます。
UTM導入に関する情報共有と社内教育
次に、導入の流れについて深堀ります。
零細企業においても、全従業員への周知と教育指導は欠かせません。
また、UTM導入には、下記のように2つの意識するべきポイントがあるため把握しておきましょう。
- 機器の設置と設定
- ネットワークの統合
選定したUTM機器を設置し初期設定を行いますが、この際、専門業者のサポートを受けると安心です。
UTMを既存のネットワークに統合すれば、企業内全体のセキュリティを強化できます。
UTMについてのご相談は弊社、株式会社じむやまでお問い合わせください。
UTM導入後の評価
零細企業でUTM導入後は、継続的なモニタリングと評価が運用上、重要です。
ログの監視や非常時のアラート対応だけでなく、パフォーマンスの総合的な評価などの対応を定期的に行えば、UTMにて企業内のセキュリティ効果を得られやすくなるでしょう。
例えば、UTMが生成するログを定期的に監視すれば、異常な活動があれば迅速に対応できます。
また、UTMの導入によってセキュリティがどの程度向上したか、業務効率がどのように変化したかも評価できるようになります。
UTMを零細企業で導入して得られるメリットとは?
零細企業にUTMを導入して得られるメリットは、主に下記の3つです。
- セキュリティ強化による信頼性向上
- 業務効率化に伴うコスト削減
- 顧客情報の保護と企業イメージの向上
詳しくみていきましょう。
セキュリティ強化による信頼性向上
UTMの導入により、零細企業でも比較的安定したセキュリティ対策を行えます。
ファイアウォールやIDS/IPS、アンチウイルスといった機能が一体化することで、サイバー攻撃からの防御が強化されます。
結果として、顧客や取引先からの信頼が向上し、ビジネスチャンスの拡大につながるでしょう。
また、情報漏洩やデータ損失のリスクが減少し、企業の存続に対する不安も軽減されます。
業務効率化に伴うコスト削減
UTMは、複数のセキュリティ機能を一元管理するため、運用管理が容易になります。
これにより、零細企業でのIT担当者の負担軽減がなされ、他の重要な業務にも集中できるようになります。
また、リースを活用することで初期費用を抑えつつ最新のセキュリティ機能を利用できるため、長期的なコスト削減にもおすすめです。
さらに、UTM導入によってセキュリティ問題が発生する頻度も減少。その都度、対応にかかるコストや時間も削減されるところはメリットといえます。
顧客情報の保護と企業イメージ向上
零細企業にとって、顧客情報の保護は非常に重要。UTMを導入することで、顧客データの安全性が向上し、情報漏洩のリスクが大幅に減少します。
これにより、顧客からの信頼が得られ、企業イメージの向上につながるでしょう。
また、セキュリティ対策をしっかりと行っている企業として認識されることで、新規顧客の獲得にも有利になります。
特に、個人情報保護法やGDPRなどの法規制に対応するうえでも、UTMの導入は効果的です。
さいごに|零細企業でもUTMを導入して業務を最適化しよう!
零細企業がUTMを導入することで得られるメリットは非常に大きいです。
本記事で紹介した成功事例や秘訣を参考にすることで、自社に適したUTMの導入を進め、セキュリティの強化と業務効率化を実現できます。
導入計画から運用保守までの具体的な手順を理解してぜひ、今後のビジネスにおいて活躍の幅を広げられてみてはいかがでしょうか。
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