サーバーの法定耐用年数はどれくらい?各種パーツの寿命も解説!
サーバーは、様々なパーツによって構成されています。
当然、どのパーツにも耐用年数が定められており、使用方法などによっては、耐用年数を迎える前に故障するかもしれません。
この記事では、サーバーの耐用年数について解説します。
お使いのサーバーは、どれくらい使用されているか把握できていますか?
目次
サーバーの法定耐用年数は5〜6年?
サーバーの法定耐用年数は、6年と定められています。
これは国税庁の「減価償却資産の償却費」に記されております。
既に使用しているサーバーが5〜6年目であれば、新世代のサーバーにアップグレードしなくてはならない場面も出てくるかもしれません。
ユーザーのニーズやハードウェアの性能などを含めて、予算を検討する必要があり、簡単に新サーバーを購入するのも二の足を踏む可能性も考えられます。
実際に、サーバーの寿命は使用頻度・方法によって異なるものの、7〜10年程度の寿命のため、一概に何年と言い切れない側面もあるものの、平均でみると5〜6年程度なのでしょう。
サーバーは、主に「ハードディスク」「バッテリー」「電源ユニット」で構成されています。
それぞれのパーツの寿命に応じた対応が必要です。
サーバーのパーツ:ハードディスク
ハードディスクは、サーバーの中で電源を入れたときからずっと稼働しています。
前触れもなく故障する可能性があるパーツのひとつです。
使用環境や耐久性能によって異なり、物によっては早くに故障する可能性があります。
しかしながら、一般的には4年間程度使用を続けることで故障すると考えられています。
サーバーのパーツ:バッテリー
バッテリーは、負荷が大きかったり、バックアップの頻度が高かったりすると、寿命が早くに尽きてしまう可能性があり、注意が必要です。
操作によって寿命が近くなる可能性もあれば、周囲の温度によって寿命が異なる場合もあります。
バッテリーの状態は、充電速度や充電の状態によって性能がどれくらい劣化しているかが把握できます。一般的に、寿命は3年程度です。
サーバーのパーツ:電源ユニット
サーバーを稼働する時に利用するパーツが電源ユニットです。
24時間のフル稼働などを続けることで、寿命が短くなります。一般的には、2〜3年程度で交換することが望ましいとされています。
使用状況によっても異なるものの、稼働時間が長すぎなければ長持ちする可能性があります。
サーバー耐用年数と減価償却資産の関係
会社などで利用している設備は、「減価償却資産の償却費」を支払う必要があります。
会社の資産として、これまでは「LAN設備」の一括りとして、6年という耐用年数の元、費用を支払っていました。
理由として、LAN設備そのものは、全体とまとめて更新するものと考えていたためです。
しかしながら、この制度の内容が変更となり、使用期間に応じた必要経費として計上する内容となります。
新設した経過的取り扱いにおいては、個々の減価償却資産ごとに判定することで計上する計算となり、次の表の通りになります。
個々の減価償却資産の表 | 耐用年数 |
サーバー | 6年 |
ネットワークオペレーションシステム、アプリケーションソフト | 5年 |
ハブ、ルーター、リピーター、LANボード | 10年 |
現在では利用目的に応じて多様化している点などから、個々で判断することとなりました。
サーバーのライフサイクルマネジメントが大事
作業効率を考えると、サーバーなどを含めたIT機器の使用期間は必ず考えなくてはなりません。
使用期間について考えることを「ライフサイクルマネジメント」と言います。
ライフサイクルマネジメント
- IT機器の導入(調達を含む)
- 運用期間
- 保守方法
- IT機器の更新もしくは廃棄
ライフサイクルマネジメントをしっかりと行うことで、コストパフォーマンスが向上するメリットがあります。
このマネジメントでは、「故障」を理由に交換などを行うのではなく、あくまでも「投資」のひとつとして検討することがポイントです。
計画的にIT機器を使用する点など、しっかり検討し予算化できるとコストマネジメントも同時に行えます。
例えば、サーバー内のパーツが故障した場合、そこの手配などが必要となります。
故障対応や代替品対応など負担がかかってしまうと、ほかの作業ができなくなってしまうなどデメリットになってしまうかもしれません。
また、故障の度に費用が発生すると、予定外の出費につながる恐れもあるため、ライフサイクルマネジメントをしっかりすることで防げる可能性もあります。
ライフサイクルマネジメントを検討する上でのメリットは次の点です。
- コストパフォーマンスの向上
- セキュリティ強化
- 生産性の向上
それぞれの点について解説します。
IT機器に対しての苦手意識を持っている方は少なからずいることでしょう。しかしながら、今後IT化の波に乗っていくことも鍵となっていきます。
必要な機器をどのように運用していくかをしっかりと検討することが大切です。
メリット①:コストパフォーマンスの向上
サーバーをはじめとしたIT機器をどういう管理で運用するかを検討でき、コストパフォーマンスが向上されることが期待できます。
予算として、IT機器を管理できるため、都度の必要なコストも想定でき、その点を含めた予算形成も行えます。
メリット②:セキュリティ強化
顧客情報を守る点や企業秘密なども漏洩しないような環境づくりが重要となります。
セキュリティ面での安全性を高めるためにも、ライフサイクルマネジメントの中に含めることで、必要なセキュリティプログラムを導入できるためおすすめです。
メリット③:生産性の向上
IT機器のライフサイクルを検討すると、生産性も向上します。
新たに専門チームを設け、必要な機器を調達することやどういったマニュアルが必要なのかを検討でき、より社内のまとまりも強くなるかもしれません。
また、ライフサイクルマネジメントを行うことで、従業員・組織全体の生産性が上がります。
故障などが起きたとしても、専門チームによる対応が行えれば、正しい処置ができ不要な費用が発生せずに済みます。
そういった点を含めて、IT機器のライフサイクルマネジメントをしっかりと行うことが大切です。
サーバーの耐用年数をお忘れなく!
現在、さまざまな企業でIT化が進んでいます。
そのため、場合によっては既に新しいサーバーなどを導入しているかもしれませんが、修理をしながら使い続けている企業もあるかもしれません。
企業の効率をあげるためにも、また、コストパフォーマンスをあげるためにも、耐用年数を含めて検討したライフサイクルマネジメントが大切です。
しっかりサーバーなどの機器を管理して運営をしましょう。
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