ファイルサーバーの速度が遅い原因は?その対処法についても解説!
ファイルサーバーの速度が最近、遅くなってきたと感じたら容量が不足しているサインかもしれません。
本記事では、ファイルサーバーの速度について解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
ファイルサーバーの速度が遅くなる原因について解説!
ファイルサーバーは、共有が認められたユーザーであれば繋がっているネットワーク経由でアクセスでき、保存されているファイルのアップロードや保存・閲覧・編集といった作業ができます。
そして、作業の際にファイルの読み書きにかかる時間が、そのままファイルサーバーの速度に影響します。
速度が速ければサクサクと作業ができますが、遅いほどファイルを移動するにもコピーするにも時間がかかってしまい、業務で支障が出てしまうでしょう。
それに速度は常に同じではなく、さまざまな影響で変化します。これまでサクサクと作業ができていたのに、最近、遅くなってきたと感じた経験もあることでしょう。
ファイルサーバーの速度を遅くする影響として考えられる原因を、下記にまとめました。
- 容量の不足
- 経年劣化
- 設置環境のミスマッチ
それぞれについて、詳しくみていきましょう。
容量の不足
ファイルサーバーの速度は、残り容量に大きく影響を受けます。
そのため、残量が少なくなり容量不足に陥るほど速度が低下してしまうのです。
容量不足に陥る原因としてユーザー増加によるデータ増加やデータの肥大化、不要データの存在、ユーザー数と容量があっていないなどが挙げられます。
経年劣化
ファイルサーバーは、時間の経過とともに品質が低下します。
SaaS系のクラウド型であれば起きませんが、オンプレミス型の場合は湿気や温度、直射日光、ホコリ、稼働によって発生する熱・摩滅、汚れなどによって経年劣化を引き起こします。
そして劣化してくると、処理能力が低下するため注意が必要。つまり、処理能力低下の影響で、速度が遅くなるということです。
経年劣化がさらに進むと、能力低下だけでなくサーバーに異常が起きたり、保存しているデータが失われてしまったりする恐れもあるため注意しましょう。
設置環境のミスマッチ
速度が影響を受けるのは、ファイルサーバー自体のスペックだけではありません。
サーバーとユーザーのコンピューターを繋いでいるネットワークの転送速度の影響を受け、速度が遅くなるケースもあります。
例えば、繋いでいる環境がVPN(Virtual Private Network)であれば、遅くなっている原因として回線の影響の可能性も想定しなければなりません。
VPNは、インターネット上で利用者専用の仮想的なプライベートネットワークを構築することで、セキュリティ上の安全性を担保した状態で通信が行える技術。
そんな回線で繋いでいれば、セキュリティ上の安全性を担保するためにどうしても転送速度が遅くなってしまい、ファイルサーバーの速度も遅くなってしまいます。
ちなみに、VPNではなくLANで繋いでいても1度に複数のユーザーが回線を使用していると、転送速度の影響で速度が低下しやすいため注意が必要。
また、回線使用者が多いことによる速度低下は、NAS(ネットワークに接続できるHDD)をファイルサーバーの代用として利用しているとより起こりやすいです。
速度が遅くなる原因としては、こうした設置環境のミスマッチの影響についても考慮すべきでしょう。
ファイルサーバーの速度を改善するには?その対処法を解説!
ファイルサーバーの速度低下は、前述したようにさまざまな影響で起きる可能性がありますが、低下した速度はどうすれば回復できるのでしょうか。
もし、低下した原因が容量の不足による影響であれば、下記のような対処法をとる必要があります。
- データを整理する
- ファイルサーバーのスペックを上げる
それでは、これら2つの対処法について詳しくみていきましょう。
データを整理する
ファイルサーバーの容量不足を招く原因といえば使用データの増加、データの肥大化、不要データの増加などが挙げられます。
使用データを減らすことは業務上難しいですが、まずは肥大化したデータと不要データから整理してみましょう。
動画や画像は、画質が高いほどデータが大きくなりがち。低画質でも問題のないものは画質を落として保存するようにすれば、肥大化したデータが整理できるでしょう。
また、不要データは「今は不要」「もう不要」という名称でフォルダを作成して整理し、状況に応じて削除することも検討することも重要。保存できるハードディスクにバックアップしてから削除しましょう。
ファイルサーバーのスペックを上げる
もともとファイルサーバーの使用量と容量が合致していない場合、データを整理しても一時的にしか回避できません。
すぐに、容量が足りなくなり速度が低下してくるでしょう。
根本的に容量が足りていないのであれば、サーバーのスペックを上げるしかありません。
また、サーバー自体の能力がもともと低く、経年劣化によってさらに能力が低下した場合は致命的です。
容量不足の場合はメモリ容量を、能力不足の場合はディスクI/O(ハードディスクなどの外部記憶装置へのデータの読み書き操作、および操作にかかる時間や速さ)を見直す必要があります。
さいごに|ファイルサーバーの速度を改善しよう!
今回は、ファイルサーバーの速度が落ちる原因やその対処法について解説してきました。
原因を究明しなければ、明確なアプローチはできません。結果として、ほとんど改善しなかったというケースに陥ってしまうため注意しましょう。
ファイルサーバーの速度を改善して、オフィスの業務効率化を図ってください。
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