サーバーのコア数とは?コア数による違いや選び方を解説!
コアは、サーバーの活動を担うために必要な頭脳として必要な存在です。
実際にコア数が多いことで、多くの業務を効率よく行えるなどの利点があります。
この記事では、サーバーのコア数についての解説やコア数によって得られる利点について解説します。同時に作業が行えるようにするために必要なコアは、いくつあればよいのでしょうか。
目次
コアってそもそもなに?
人間の脳みそとも呼べる部品がCPUです。そして、その内部にある中核が「コア」と呼ばれる部品で、コアが搭載されている数の分だけ同時に命令を実行できる状態にあると考えられます。
まず、CPUは「中央処理装置」「中央演算処理装置」という意味で、サーバーなどを含めたコンピュータを動かすために大切なものです。具体的には、メモリなどの記憶装置にあるプログラムを実行するための情報処理・加工処理を計算します。
そして、ディスプレイに表示したり、出力装置(スピーカー、プリンター)などへ指令を出したりして、私たちが作業を行うことができるのです。
コアの数とは?
コアの数が多いと、処理できる脳みそが複数ある状態であると言えます。
最近主流となっているのは、マルチコアプロセッサーと呼ばれるものです。マルチコアプロセッサーは、複数のコアがCPUに入っている状態で、処理を並列して行えるため効率的に作業ができるようになります。
コア名 | コアの数 | 特徴 | 向いている作業 |
デュアルコア | コアが2つ | 低コスト
エントリーモデル |
事務作業
WEB閲覧 |
クアッドコア | コアが4つ | ||
ヘキサコア | コアが6つ | ミドルモデル | ゲーム
動画編集(軽めの) |
オクタコア | コアが8つ | 程よい価格帯 | 快適にゲームや動画編集などができる |
デカコア~ | コアが10個以上 | 高コスト
ハイクオリティモデル |
高度な動画編集
3DCG作業 |
主流のコア数は、上記の表のとおりでコアが4、6、8のものです。同時に作業(処理)を行う必要がある場合に、複数コアをもっているコンピュータが利用しやすくなるものの、もし同時に作業する必要がなければ、コアがひとつでも十分というわけです。
コア数が多いことによるメリットとデメリット
コンピュータやサーバーにおいて、コア数が多いことによるメリットやデメリットは、具体的に次のようなものがあります。
メリット
コア数が多いことで処理速度が上がります。
同時にアプリケーションを開いたり、作業をしなくてはならなかったりする場合には、コア数を複数搭載しているものがおすすめであると言えます。
また、CPUやコア数だけでなく、クロック数というCPUの処理を行う速さを高い設定に変える必要があります。
マルチタスク処理能力が上がることで、例えば文章処理をしながら動画を楽しむなどといった作業が行いやすくなります。シングルコアだった時には叶わないことでした。
また、動画を処理する際に、エンコード作業処理などを行う時にもマルチコアプロセッサー搭載しているコンピュータで行うと処理落ちなどの心配がなく行えます。
デメリット
コア数が多いことで、処理速度が上がり様々な作業を同時に行いやすくなるメリットがあるものの、処理速度が上がることの弊害が出てきます。
それは、処理速度に応じて「発熱」「消費電力」によって、負荷がかかってしまうという点です。結果として、CPUの性能に影響が出てしまい、負荷がかかりすぎて故障しやすくなってしまう可能性があります。
また、全ての作業において高速化できないというデメリットもあります。
例えば、処理速度がとてもかかるアプリケーションなどでは高速化した結果の効果を受けられるものの、速度を上げる必要のないアプリケーションでは効果が見えないかもしれません。
コアの数だけでなくスレッド数にも注目しよう
コア数はCPU内部にある核のようなものですが、スレッド数というものにも着目する必要があります。
スレッド数は、同時作業(処理)が行える単位のことで、サーバーやコンピュータが認識しているコア数(論理コア数)です。そのため、コア数に対してスレッド数が多くある場合は、それだけ処理効率が上がることが期待できます。
例えば、4コア8スレッドだった場合には、コア4つにつき2つのスレッドが搭載されている状態です。そのため、処理能力を分割して作業ができるようになります。
メーカー別のCPU比較
ここでは、「Intel」と「AMD」の比較をします。
Intelのスペック
CPU | コア数 | クロック周波数 | 価格帯 |
Celeron | 2 | 3.2GHz | 約4,000円~7,000円 |
Pentium | 2 | 3.7GHz | 約7,000円~10,000円 |
Core i3 | 2 | 4.2GHz | 約8,000円~20,000円 |
Core i5 | 2~10 | 1.7~4.1GHz | 約5,000円~40,000円 |
Core i7 | 4~12 | 2.0~4.2GHz | 約15,000円~55,000円 |
Core i9 | 8~16 | 2.1~5.5GHz | 約45,000円~100,000円 |
Intelのモデルでは、普段の業務などで使用するのに丁度良いと考えられます。価格差については幅広いものの、中低層モデルにおいては違いが感じられないかもしれません。
AMDのスペック
CPU | コア数 | クロック周波数 | 価格帯 |
Athlon | 2~4 | 2.5~4.0GHz | 約10,000円~ |
FX | 4~8 | 3.3~4.0GHz | 不明 |
Ryzen | 4~16 | 3.1~3.9GHz | 約12,000円~90,000円 |
AMDのモデルでは、動画編集作業などマルチ作業が必要な場合に活躍できます。配信を行っている方やゲームを楽しんでいる方の多くは、AMDのCPUを利用していることが多くあるようです。
CPUを選ぶ時のポイント
サーバーやPCを選ぶ時は、次の点で選ぶようにすることがポイントです。
- 使用目的で選ぶ
- 予算で選ぶ
それぞれについて解説します。
使用目的で選ぶ
コンピュータやサーバーを選ぶ時は、どういった目的で使用するかという点で検討するようにしましょう。
例えば、ネットサーフィンだけでよいのか、それとも文章作成で使用するのか、動画編集をしたいのかといった点などで選ぶとピッタリのモデルに巡り合えるかもしれません。
もし、マルチ作業が必要ない場合には、コア数やスレッド数をそこまで気にする必要がないため、価格を抑えられるなどのメリットがあります。
予算で選ぶ
使用目的だけでなく、予算で検討する点もポイントです。高性能なモデルを選ぶと価格が高くなってしまうのは当然のことですが、予算に収まらなければ購入することが障壁となってしまいます。
また、世代によっても価格帯が異なります。もし、価格帯が安かった場合には必ず型番を確認して古い世代のものを購入しないように注意しましょう。
大は小を兼ねるという考え方をもって、高性能モデルを購入できる予算があるのなら、購入してもよいかもしれませんが、もったいなく感じる可能性もあるのでしっかり検討してください。
サーバーを選ぶ時はコア数だけでなく使用目的で選ぼう
サーバーを選ぶ時は、コア数・スレッド数を含めて、どういった使用目的で購入するかを必ず検討しましょう。使用目的によっては、予算内かつ安く抑えられる可能性も有り得ます。
また、使用目的に応じたモデルを購入することで、作業効率が向上したり、必要な業務をしっかりと行えたりするのでおすすめです。必要な性能を正しく活用できるよう、ご検討ください。
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