ファイルサーバーとは?NASとの違いやおすすめの使い方など解説!
ファイルサーバーもNASもデータを保管、管理する点では違いがありませんが、仕組みや運用時のコストパフォーマンスが異なります。しかし、その明確な違いが分からないという方もいることでしょう。
本記事では、ファイルサーバーとNASとの違いについて解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
ファイルサーバーとNASとの違いについて解説!
大量の情報の保管ができ、さらに複数でその情報の共有化が可能なファイルサーバー。それに似ている仕組みの1つにNASが挙げられますが、さまざまな情報がデジタルになった現代において、かつてテープに録音し再生して楽しんでいた映像・音楽の情報もデジタルで楽しんでいる方もいることでしょう。
NASは、そんな映像や音楽、写真などのデジタル情報をまとめて保存・保管できます。
- ネットワーク上で他のコンピューターと共有できるファイルサーバーの仕組み
- NASはデジタル情報の保管・共有機能を有している製品名
という点に違いがあります。
そもそも、ファイルサーバーという固有の製品は売られてはいません。
下表にファイルサーバーとNASとの違いについて、概要をまとめました。
ファイルサーバー | NAS |
・データ保存に特化している ・ネットワークを通じてデータ共有や保管が可能 ・固有機器は存在しない |
・HDDの仕組みと同等 ・ネットワーク上でデータ共有や保管に特化している ・特定の機器として表現 |
ファイルサーバーは共有機能に特化
ファイルサーバーは、複数で情報を保管・共有するために、下記のような方法で構築するシステムの名称です。
- Windowsなどにもともと搭載されている機能を利用する
- クラウドでのサービスの提供を受ける
- 専用のパソコンをサーバーとして使う
ファイルサーバーを導入するには、まずストレージシステムを構築しなければならず、また運用においても専門的な知識・技術が必要です。
また、データの直接編集が可能。自社の特性や業務に合わせて自由度の高い機能を追加して利便性を高めたり、細かいアクセス権限が設定したりする点で優れています。
そして、ストレージ(Storage) は日本語で、「保管」「貯蔵」「倉庫といった意味を持つ英単語。IT用語では、コンピュータなどでデータを記憶するシステムや装置を意味します。
そもそもストレージには内部型とオンライン型があり、内部ストレージはパソコンやスマートフォンゲーム機などのデバイス内に搭載。一方で、オンラインストレージは、インターネットを経由してデータファイルをサーバーのスペースに保管します。
ストレージを目的とするのであれば、ファイルサーバーを導入しましょう。
NASはストレージ機能に特化
NASの正式名称は、Network Attached Storage。ネットワークHDDと呼ばれることがありますが、内部に組み込まれたディスクにデータを読み書きするという点では、HDDと似ています。
しかし、HDDはコンピューターと直接的・物理的に接続する必要があるのに対し、NASはネットワークでコンピューターと接続しています。
ちなみにNASは導入も運用も容易で、共有化を目的としています。
つまり、NASは導入と運用に専門的な知識・技術は必要ないということ。
そもそも繋がっている他のコンピューターと情報を共有し、それぞれに保管しているデータに編集を加えることはNASでは不可能。保管している情報に編集を加えるためには、1度サーバーからダウンロードし、再度アップロードし直す必要があります。
NASは内部のHDD・SSDにデータを保存し、ネットワーク上で共有する仕組みのため、情報共有を目的とするならNASを導入しましょう。
ファイルサーバーとNASの使い方は?用途別に違いを解説!
ファイルサーバーとNASの違いについて、理解していただけたことでしょう。
ここでは、おすすめの使い方や用途別の違いについて解説しています。
大人数で一元管理したいならファイルサーバー
同じネットワークに接続していれば、どちらも利用可能な範囲に制限はありません。
そのため、NASで大人数での共有化を図ることは可能。しかし、カスタマイズ性が高いことや効率のよい保管と共有ができることなどを考慮すると、高度な情報セキュリティ対策が図れるファイルサーバーがおすすめです。
自分でシステムを構築するため、保管する情報や共有する人数が増えても、拡張しやすいという点も適している理由といえます。
少人数で運用するならNAS
少人数で運用するなら、NASがおすすめ。その理由は、導入・運用にかかる負担が少ないためです。
既存でシステムが導入されているハードウェアをネットワークに接続する簡単な作業で運用が可能なため、専門的な知識を要したエンジニアが不在でも取り扱いに困ることはないでしょう。
少人数でネットワークを介し、データを共有することを主な目的とするならNASがおすすめです。
さいごに|ファイルサーバーとNASの違いを理解しよう!
オフィスの規模や人数、取り扱うデータ量によってストレージを使い分けることが重要。データ管理において目的と用途に応じたマネジメントができるような環境を構築しましょう。
また、専門的知識を要するエンジニアの有無によって選び方や運用方法が異なるため、本記事の内容を参考にして適切な運営を図ることが大切です。
この機会に、ぜひファイルサーバーとNASの違いを理解してシステムを導入してみてはいかがでしょうか。
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