基本的なUTMの接続図を紹介!ONUやモデムの直下に設置するのが一番簡単
UTMを導入する際には、まず接続図をイメージしておくことが重要。UTMを導入すれば、1台の機器で総合的なセキュリティ対策ができるようになります。
1台の機器だけなので、複数の機器で対策を行っていたときより、設置・配置は簡単なはず。しかし、配置する位置が誤っていると、導入した意味がなくなってしまうため注意が必要です。
本記事では、接続図をイメージすればUTM配置ミスが防げる理由や接続図構成のポイントなどについて解説しています。
これからUTMを導入する方や設置したけど、なぜかセキュリティ対策ができなくなったという方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
UTMの接続図とは?
これまで異なる複数の機器で行っていたセキュリティ対策を、1つの機器で行えるUTM。
ウイルスや不正アクセスなどの脅威から中小規模のネットワークを保護するために、統合的な安全管理(統合脅威管理・統合型脅威管理)をすることができます。
UTM機器には、
- ファイアウォール
- アンチウイルス
- アンチスパム
- Web(URL)フィルタリング
- IDS(Intrusion Detection System/不正侵入検知システム)
- IPS(Intrusion Prevention System/不正侵入防御システム)
といった機能が複合的に備わっているため、これまで複数の機器で行っていた対策が1台の機器で行えるようになります。
コラム:UTMとは?導入のメリットやデメリットを詳しく解説!
1台設置するだけなので、複数設置していたときよりも機器の配置を考えなくてもよいところは大きなメリットの1つ。
しかし、UTM機器の配置ミスがあったら、設置したことで逆に悪意のある第3者からの攻撃が防げなくなってしまうかもしれません。
その配置ミスを防ぐために役立つのが、設置図なのです。
接続図とは?
接続図は、設置されている機器の全体的な接続をわかりやすく表現するために、線や図形でシンプルに表した設計図のことです。
ネットワークを構成する機器同士がどのように接続されているかが視覚化できる「ネットワーク構成図」の1つで、「ネットワーク構成図の物理構成図」とも呼ばれています。
接続図作成のコツは?
接続図作成する際は、図示する情報は最小限にするのがコツ。見たときに全体が一目で分かるようにしましょう。
線の方向や図形をなるべく整列させることで、見やすさは格段に上がります。
また、全部同じ太さの線にするのではなく、太さや線種(直線・点線)を使い分けるようにすることもポイント。
接続図をイメージするとよいと言いましたが、頭でイメージしておくだけでなく、紙に書く・パソコンで作成してプリントアウトするなどしておきましょう。
基本的なUTMの接続図を紹介!
UTMの接続図の構成は、下記の3つを意識しましょう。
- UTMは「ONU/モデム」と「ルーター」の間に配置
- ハブを複数使用しパソコンに接続している場合はルーターとハブの間に配置
- ルーターの配下に無線LAN(親機)を使用している場合は無線LANの前に機器を配置
基本的にUTMは、ONUもしくはモデムの直下に配置した方が良いです。
単純な話、UTMは傘下にあるデバイス全てをサポートする為、なるべくネットからすぐの場所に設置するのが一番簡単です。
PCが100台とかあるようなオフィスだと、処理能力が遅くなってしまう場合があるので、その場合は守りたい端末から近い方が良いでしょう。
接続図からUTMを設置する際に注意すべきことは?
作成した接続図を確認しながら設置していけば、配置ミスを引き起こすリスクは減ります。
ただし、下記のことに注意して設置していきましょう。
- 接続は取扱説明書に記載された手順で行う
- きちんと接続されているか確認する
取扱説明書に記載された手順で接続していかないと、きちんと接続されなかったり、機器や回線設備が故障することがあります。
また、電源コードやLANケーブルなど配線が抜けていたり配線する場所が間違っていたりすると、当然のことながら正常に作動しません。
きちんと接続されているかを確認しながら配置していきましょう。
さらに、ルーターの直下に配置するのが基本ですが、配下にUTMを設置したらVPN接続(L2TP)ができなくなることが時々あります。
その場合、着信ポリシーを作成してL2TPの通信を許可すると接続できるようになります。
さいごに|UTMは接続図に沿って構築しよう!
今回は、UTMの接続図について解説してきました。
UTMを設置するうえで、最も大切なのが配置する位置です。
管理するパソコンが少ないシンプルなネットワーク構造であれば、接続図を作成しなくても配置ミスする危険性は少ないでしょう。
しかし、複数台のパソコンでネットワーク構築を行う場合は、接続図を作成してから設置することをおすすめします。
UTM
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