ファイルサーバーをSaaSでクラウド化するメリットについて解説!
容量のひっ迫や保守にかかる負担軽減を目的に、ファイルサーバーをクラウド化したい企業もあることでしょう。
本記事では、SaaSを活用したファイルサーバーのクラウド化について解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
SaaSでファイルサーバーをクラウド化する4つのメリットを解説!
ファイルサーバーをクラウド化することで得られるメリットもあり、クラウド化を考えているという企業担当者もいることでしょう。
クラウド化する手段としてよく知られているのがSaaSですが、そもそもSaaSとはどういったサービスなのでしょうか。
また、SaaSでクラウド化することでどんなメリットが得られるのでしょうか。
ここでは、SaaSの特徴やファイルサーバーをクラウド化するメリットについて解説しています。
SaaSとは?
SaaSは「Software as a Service」の略。一般的には、「サース」「サーズ」と呼ばれています。
直訳すると「サービスとしてのソフトウェア」なのですが、これを簡単に説明すると、クラウド上のサーバーにあるソフトウェアをインターネットを経由で利用できるクラウド型ソフトウェアのサービスを指します。
クラウド型ソフトウェアサービスは、従来のいわゆるパッケージ型ソフトウェアのように利用者が手元のコンピュータで利用するのではなく、利用したいソフトウェアを、ネットワーク経由で利用者に提供するサービスです。
そしてSaaSは、そのクラウド型ソフトウェアサービスの1つ。利用した分だけのサービス料で済み、ユーザー側のコンピュータ導入や構築、管理などが不要まで常に最新のソフトウェア機能が利用できることが特徴的です。
またSaaSには、ストレージ機能とドキュメント編集機能が備わっているため、ファイルサーバーのクラウド化も可能です。
ファイルサーバーをクラウド化するメリット
ファイルサーバーのクラウド化によって得られるメリットを、下記にまとめました。
- 運用保守をベンダーに一任できる
- リモートワークにも対応できる
- 災害発生時のBCP対策に有効
- 導入や運用保守のコスト、導入リードタイムを抑えられる
ファイルサーバーの運用・保守にはさまざまな作業が必要です。そのため担当者は相当な負担を生じますし、専門知識を有している人でしか担当者になれないため、そうした人がいない場合は新たに雇わなければなりません。
SaaSでクラウド化すれば、運用保守はベンダーに一任できるため、自らで管理する必要がなくなります。またメンテナンスもベンダーに一任できるため、担当者の負担が軽減できますし、新たに専門職を雇わなくてもよくなるので人件費も抑えられるでしょう。
さらに、通常のファイルサーバー(オンプレミス型)と違い、社内ネットワークが使えない環境でも利用できるのもメリットの1つ。構築されていない場所からでもリモートワークでも、アクセスの際にネットワーク帯域不足が起きにくいです。
そしてBCP(事業継続計画)対策により企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合においても、事業資産の損害を最小限に留めることが可能。
一般的には事業の継続と早期復旧を可能とするために、平常時に行っておく必要がありますが、クラウド化でBCP対策を実施すれば災害発生場所にはサーバーがないので災害によるデータを消失するリスクを減らせます。
また、SaaSのようなサービスのデータセンターは、災害や停電に強い場所・構造となっているため、災害発生によって破壊・破損する可能性が低いといわれています。
データセンターに保存されているものが失われていなければ、事業の継続も早期復旧も可能。導入だけでなく、運用や保守にかかるコストが抑えられるところは大きなメリットといえるでしょう。
しかもコストだけでなく、導入リードタイム(スタートしてからすべての工程が完了するまでの期間)も抑えられます。
ファイルサーバーをSaaSのクラウドに移行する際の注意点について解説!
SaaSの利用でファイルサーバーをクラウド化すれば、前述したようなメリットが得られます。
しかし、SaaSでクラウド化する際には、いくつか注意しなければならないことがあります。
ここでは、クラウド化の際の注意点を2つのポイントで解説しています。
従来の環境や運用方法を変えなければならない
SaaSでファイルサーバーをクラウド化すると、自社のシステムではなく、ベンダーが提供しているシステムを利用することになります。
そこで、環境や運用方法がこれまでと変わってしまうこともあるため注意が必要。これまでのやり方やルールは、すぐには変更できません。
使い勝手やルールが変わったことで利用者から不満が出たりする可能性もあるため、環境や運用方法が変わることを事前に周知し、計画的にクラウド化を進めましょう。
カントリーリスクの懸念
カントリーリスクとは、投資する国・地域の政治、経済、社会情勢などの変化に起因するリスクのこと。SaaSには、カントリーリスクが懸念されるため注意しなければなりません。
もし、提供しているのが海外のベンチャーでその国の政治情勢や経済情勢の変化によるネガティブな影響が発生した場合、サーバーに保管されている情報がその国の法令や当局に開示を求められるかもしれません。
最悪の場合、差し押さえられてしまう危険性もあります。
SaaSでのクラウド化には、そうしたリスクがあることも知っておきましょう。
さいごに|SaaSを用いてファイルサーバーを運用しよう!
今回は、ファイルサーバーをSaaSでクラウド化するメリットやオフラインから移行する際の注意点などについて解説してきました。
SaaSベンダーが全般保守を行ってくれるため、本来の業務に注力できるところは大きな魅力といえます。
SaaSを用いたファイルサーバーへの移行を検討されてみてはいかがでしょうか。
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